ガス温水式床暖房では、水を温水にする際のボイラーでのエネルギーロス(ボイラーロス)、ボイラーから配管を通って床下に入るまでのエネルギーロス(配管ロス)があります。 電気式は床下ではじめて熱を発生させるため、エネルギーロスがかなり少なくなります。またCO2の排出も抑えることができます。
ガス温水式床暖房は床下に温水用の配管を敷設しますが、配管工事は施工業者の技術によっては水漏れなど仕上がりにバラつきが出ます。ガス温水式床暖房と比較して工事が簡単な電気式床暖房は一定の品質を満たして施工しやすいというメリットがあります。
昼間電力を使うタイプの場合、ランニングコストは深夜電力やガスに比べて割高になります。しかし、初期費用とランニングコストを合わせて考えてみたとき、10〜12帖のリビングという一番多いケースでシミュレーションしてみると、ほとんど差が出ないと言えます(熱効率を高めた電力使用量が少ない床暖房製品を使う場合)。
リフォームの場合、 昼間電力式床暖房は既存の床の上に敷設することが簡単というメリットがあります(ただし、床の高さは2センチ程度上がります)。店舗などテナントビルで床暖房を導入する場合は床を剥がしたり、ガスボイラーを設置できないことが多いので、やはり昼間電力式床暖房がよく用いられます。
家にいる時間が長く、比較的寒い地域であれば、24時間暖房できる深夜電力式蓄熱床暖房をおすすめしています。深夜電力時間帯だけ電気代がかかり、残りの時間は深夜に蓄えた熱を使うため、他の方式で24時間暖房するよりもお得になります。
また、30年間メンテナンスが不要なので、メンテナンスにかかるコストが発生しないというメリットもあります。
初期費用は昼間電力式床暖房より高くなりますが、ランニングコストは昼間電力式床暖房より安価なため、家一軒全てを同一方式の床暖房にする場合に候補となってきます。また1部屋でも20帖以上の面積がある場合に有力な候補となります。
なお、ガス温水式床暖房は、年1回(お施主さまによっては2〜3年に1回)、床下配管内の不凍液を交換したり、ガスボイラーの点検が必要となります。また、ガスボイラーの寿命はおよそ10年(製品差があります)と言われておりますので、交換のコストも考慮する必要があります。
※ガスボイラーを屋内に設置する場合は不凍液を使用しない場合があります。
床暖房は熱源から輻射熱を発生して暖めるものです。熱源の種類によって熱自体が変わることはありません。したがって、「ガス温水式がまろやか」という意見がありますが、単に「温水」という言葉の印象によるものと考えられます。
実際にガス温水式で立ち上がりが非常に早い製品があるのは事実です。
ただし、この製品はスタート後30分間80度の温水を流します。一般に床材を痛めない温度の上限は60度とされていますので、80度で暖めると床が暴れる(反り返ったりすること)ことがあります。
そのため、このガス温水式製品を使用する場合は、必ず対応した床材を施工することになります。
そうした方法は一つの考え方ではありますが、床材を自由に選びたい場合には使えないことにご留意ください。
どんな場合でも電気式床暖房が良いということは無く、ガス温水式の方が良い場合もあります。ヒートポンプ式温水床暖房など今後有望な方式もあり、お施主さまの状況に応じてさまざまなご提案があるべきです。
大事なことは、お施主さまがご依頼になる施工業者が床暖房の引き出しをどれだけ持っているかだとアオキは考えています。












